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2021年夏、ようやく本になりました。

去る2010年8月29日、「シブヤ大学定点観測学科」が開校。


これは、「アクロス」編集部が1980年8月に開始し、以後毎月、渋谷・原宿・新宿の3地点を基本に、街頭で若者とファッションについて調査してきた「定点観測」30周年を記念し企画したもので、2000年・2005年に実施した「渋谷大調査」を、2010年だし、いろいろな人の視点や手法、智慧、そして協議を重ねて、最終的になんらかのアウトプットをしてみよう、と考えました。

具体的には、年末までの約半年、考現学的視点で、観察・撮影・インタビュー取材を通して、今の渋谷の街を調べ倒します。街の人々(働いている人やお店をやっている人、住んでいる人、来街者など)を観察・取材すること=交わることで、渋谷の街への意識が高まったり、人への意識が変わったり、ひとりひとりの問題意識が高まったりなど、いろんな意味で活性化が促されたらいいなあ、という思いから企画しました。きっと、参加者の仲間意識も高まるだろうから、まさにコミュニティ・オブ・プラクティス! 

とはいえ、実際にこんな面倒なプロジェクトに本気でおつきあい頂ける貴重な方は何人くらいいらっしゃるのかしら、、、と心配していましたが、それは嬉しい誤解でした。

告知は、シブヤ大学のHPと、個人のTwitter、あと直前にシブヤ経済新聞に掲載された程度だったのですが、お盆の最終日の日曜日の締め切りという設定だったのにも関わらず、予想を遥かに上回り、申込者は113名。また、無料なので、「取りあえず申し込んでおこう」的な人もいるだろう、と思っていたのですが、29日のガイダンスデーには、超猛暑にも関わらず約110名の方にご出席いただきました! みなさん、本当にありがとうございました。

今回いっしょに本プログラムを進めることになった慶応大学の加藤先生の「フィールドワークの基本スタンス」の講義と、私の「定点観測とは?」という話の後、事前にエントリーシート的なものを記入いただき、4手に分かれて、面接を行ったのですが、参加者のほぼ9割の方に「受験」いただき、これまたびっくり。

シブ大の引地さんいわく、選抜型の授業の場合、だいたい講義を聞くだけの人というのもいるらしく、講義の後、選抜試験に残って受験をする人は参加者の約6割と聞いていたからです。でも、その予感はありました。登壇者側から見ていたら、へんなもので、みなさんから発せられる「目ぢから」とでもいいますか「佇まい」、エネルギー?のようなものが発せられているのを感じていました。

実際に、面接をしたスタッフからの話を聞いても、通常のシブヤ大学さんの講座に集まる人たちに比べて、もの凄く問題意識やスキルの高い人が多く(ごめんなさい、シブ大さん)、本当に驚きました。今回選抜に漏れてしまった方、本当に申し訳ございません。あまりにもったいないので、今回残念ながら漏れてしまった方とも何かプロジェクトを考えたいな、と思っているところです。これに懲りず、宜しくお願いします。

そして、7月にやった「ドリフのファッション研究室@渋谷パルコ」に引き続き、今年は、「WEB」だけじゃなくて「LIVEアクロス」企画がいっぱい。さあて、「定点観測学科」いよいよ始動です。。